皆さんこんにちは!
今回は『1%読書術 1日15分の知識貯金』を読みました。
本著の面白いところは、知識のかけらを集めるという点から読書術を作り上げているところです。
がんばって、まじめに、読書ノートをとる必要なんてない。
古典を読む必要なんてない。
(必要ないは言いすぎました!)
(やれるなら、やった方がいいと思います!)
これらを嫌々やる必要はありません。
ちょっとずつでも成長すれば読書の効用は十分にあります。
これが「1%読書術」です。
「1%読書術」とは
具体的な「1%読書術」は以下のように紹介されています。
①目的を定義する
②目次を開き予想する
③気になる個所をスキミング(飛ばし読み)する
④目的の個所を読み込む
⑤言葉を置き換える
⑥想起し、考えながら休憩する
これを「15分間」で行うそうです。
「⑤言葉を置き換える」の補足
読書中は「要するにこういうことが書かれている」と考えながら読むことを推奨されています。
「要は、第一章で読書が大切だということを説明しているんだな」という具合に、本の内容を自分の言葉にしていきます。
「⑥想起し、考えながら休憩する」の補足
休憩については「ウェイクフルレスト」が紹介されています。
「ウェイクフルレスト」とは、読書の合間に、意図的にボーッと休む時間を作ることを言います。外から見れば、ただ怠けているだけです。
ですが、時間にしてたった4分~10分程度の休息が、記憶定着率を約10%もアップさせることがわかっています。
p106
このウェイクフルレスト中に行うのが「想起」です。
これは、さっきまで読んでいた本の内容を思い出すということです。
「1%でいい」という軽やかさ。
この紹介だと、本書の良さが伝わりにくいかもしれません。あまりにも、ノウハウ的で面白さを感じないかも。
僕は「1%」という言葉によって読書のとらえ方が変わるところに面白さを感じました。
本著の表題にも含まれている「1%」。
一日は1440分です。その1%は14.4分。約15分です。
15分で本の中から1%だけ学ぶ。
あなどるなかれ、×1.01を一年繰り返すと約37倍になります。毎日、1%を加えていくということは大きな力になります。
戦闘力100が一年後には戦闘力3700に到達します。
もちろん複利がかかるので、単純にこうならないでしょう。同じ1%でも初日が1で済むところを、一年後には37の成長が必要になってしまいます。
でも、「1%でいい」は魔法の言葉で、なんとなくできそうな気になってきます。
誤解を恐れずに言うと、たかが読書で全てのことを知ることはできません。先人たちが積み上げてきた知見は膨大です。その最先端までの道のりは果てしない。
そして、読書以外にも学べることは多い。
だからこそ読書に意味がないと思ってしまうこともあります。
完成を目指すと、やる気がなくなる。
こういう時にこそ、「プラス1%する」という足元からの戦略が有効だと思います。
想起という段階を踏む
数ある読書術の中でも、メモやマインドマップ、紙一枚にまとめるといった方法があります。これらは確かに効果がある一方で、めんどくさい。
だから読書をするだけでいい。
読む→自分の言葉にする→思い出す。
本と自分だけでできる手軽な読書術です。「術」というのも、大げさかもしれません。
でも読んだことを「あーだ、こーだ」と考えるのが楽しみの一つだったりします。
読書の経験を自分の内面として統合していくことが面白い。
このための段階として「思い出すだけでOK!」ということです。
このシンプルさのおかげで、読書へのハードルがぐんと下がります。
おわり
千里の道も一歩から。大部の本も、そこから1%くらいなら扱える!
一冊の本から、たったひとつでも「へぇ~」と思えれば儲けものです!
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!
書誌情報
マグ『1%読書術 1日15分の知識貯金』KADOKAWA、2022年、キンドル版
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